ここのところ体調を崩していて更新できていなくてすいませんでした。
EXIT兼近さんといえば、チャラ男の芸風と端正な顔立ちで爆発的な人気を誇り、お笑い界第七世代というニュージェネレーションであちこちからひっぱりだこです。しかし、彼を見ているとほんの少し心配になることがありました。ある一定の傾向があるような…
兼近さんの生い立ち
兼近さんといえば、幼いころに厳しい環境で育ったサバイバーで有名です。本当に現代日本の話なの?と思ってしまうような。たとえば、食べるものがないから幼い時から妹と物乞いのようなことをしていたとか。妹の学費を稼ぐために高校を辞めて16歳になるかならないかくらいから建築現場でとび職をしていたとか。骨折しているのに治療費がないからと医者に連れていってもらえなかったとか。給食がないので長期休みは恐怖だったとか。学校のイベントごとで撮られる写真は、お金がなくて買えないので写らないようにしていたとか。母の勤めるスナックに迎えに行ったら、泥酔した母に「もう家に帰りたくない」と泣かれて高校を辞めて働く決意をしたとか。
芸人さんだから誇張している部分があるかもしれませんが、母親をやっている者ならば胸が痛くなるようなエピソードばかりですね。
生徒会長で、プロを目指してサッカーをやりながら普通の家庭に育った相方のりんたろーさんは、子どもの頃の題材でネタを作ろうと兼近さんの幼少期のエピソードを聞いていたら放送作家さんといっしょに泣いてしまったとか。
中学生時代の写真もテレビ番組で出していましたが、長髪のド金髪でカメラをにらむ姿は今の柔和な笑顔とは似ても似つかないすさんだ様子です。しかし見た目とは裏腹に、家計を助けるために新聞配達のアルバイトをしていて、友達には絶対に内緒だったそうです。冬の北海道は寒くて雪が積もっていて、また家同士の距離が非常に遠く、自転車で転倒せずに配達するのは非常に難しくつらいことだったみたいです。
他にも親同士の不仲やきょうだいの年単位の家出など、私が兼近さんの立場なら絶対にグレてしまうと確信できるような悲惨なエピソードばかりでかわいそうになりました。当然兼近さんも10代で夜の世界で店長をはるまでになり、次第に悪の世界に足を踏み入れてしまったことが報道やテレビで明らかになっていました。更生してまじめにやっている人に対してこんな過去のことをほじくり返してなにか意味があるんでしょうかね。
教育のプロから見た兼近さん
私がなんでこんな記事を書こうかなと思ったのかというと、相方のりんたろーさんがこのような中学教師の方のnoteをリツイートされていたからです。
このnoteの中で教育のプロの中学教師の方が、兼近さんはかつて支援の必要な生徒だったのではないかとおっしゃっていたのです。その理由は衝動性、多動性、視覚優位なところ、九九がわからない、書き順がめちゃくちゃなどの理由です。
芸人さんには発達障害の傾向を持つ人がわりあい多いような気がします。実名をあげて申し訳ないですが、霜降り明星のせいやさんは、初めて見る二時間の映画を1回で映像の細部まで丸ごと映像暗記できるカメラアイをお持ちで、しかしふだんすぐに忘れものや失くしものをしてしまう、極端な不器用など、少し発達の凸凹が強いように思っています。もちろんせいやさんは大卒で人望もあり、いじめを自力ではね返す強さを持っていて、教育的支援という意味合いの支援は必要のない人だったと思います。
支援からこぼれてしまう子どもたち
その後、兼近さんが紆余曲折あってピース又吉直樹さん著作の「第2図書係補佐」という本に出会って改心し、芸人を目指したという話は有名です。ルックスが良くて明るく運動神経が抜群に良く、頭の回転が速くて話術も巧みということで、兼近さんの抱えていた生きづらさの根本に誰も気が付けなかったのでしょうか。
うちのタカ君もまったく関係ないとは言えません。非行少年の中には、それが非行であると認識せずに行動してしまう発達障害の子も一定数いるそうです。
兼近さんのような、適切なケアを受けられずに道を踏み外してしまった人が周囲の力を借りて世の中に自分の価値を見つけ出し、自分に合った生き方を見つけて更生してまっとうに生きているということは、多くの同じような人たちに希望を与えるのではないでしょうか。
このnoteを書かれた教師のような方がもっと増えて、必要なケアをされずに道を間違う子どもたちがいなくなることを願わずにはいられません。
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