以前「EXITの兼近大樹さんは支援の必要な子どもだったのではないか」と現役中学教師のかたがnoteに書かれていたことについて書いたことがあります。
この前のEテレの福祉番組「ハートネットTV」を見ていたら、「ワケありさんの森」という企画に兼近さんが出ていました。そこで語られたこととは…
マイノリティ
まず、自身がマイノリティかどうかについては「貧困、低学歴(ほぼ小卒)、不良の道から表の世界に来た、かなりのマイノリティだと思います」とのこと。
兼近さんは貧困から夜の世界へ、そしてだんだん不良の道へそれていってしまったことが一部で報道されていました。そういう意味でもマイノリティかもしれませんね。しかし更生した人の過去をつつきまわすのはやめてほしいですね。
余談ですが、兼近さんはたかまつななさんのYouTubeで「周囲がみな同じような環境で『勉強をすればこの劣悪な環境から抜け出せる』ということを誰も教えてくれなかった。なぜ教育を受けなければならないのか?という教育から始めなければいけない」というようなことを仰っていました。学校教育というものがいかに大事かわかります。
小学校時代の苦労
ハートネットTVではさらに「僕はついていけなかったんですよ学校の授業に。じっとしてられない多動症を持っていたので。ついていけないときに、僕に相手している間って(先生が)みんなの相手ができてない状態で、それがめちゃくちゃキツかったっていうのもあった。人と同じスピードで理解出来たらなっていうのを当時思っていた。」と、ご自身に関して踏み込んだ発言を。
さらに、MCの方に「ひとつだけ願いがかなうとしたら」と問われて
「小学校1年生に戻ってしっかりと授業を受けるということをしたかったというのは正直あります。」
この言葉はとても悲しかったですね。その頃に発達支援が充実していて国語と算数だけでも情緒級に入れていたら、勉強がわからなくて学校に行かなくなるというパターンは避けられたのかもしれません。
私が思うに、兼近さんは頭の回転がものすごく早くてリーダーシップもあり、さらにどんな初挑戦のことでもすぐに飲み込んでモノにしてしまうという器用さもあります。長い殺陣のシーンの立ち回りを一瞬で覚えてしまったのを見たことがあります。また、人の心の機微を読むのも非常にうまく、ルールの難しい心理の読みあいゲームでもすぐにコツを飲み込み、易々と勝ってしまいます。なので、知的には非常に高いのに、多動に加えて学習障害も持っていて、学校の授業は普通の勉強法では難しかったのかなと思いました。ここはただの推測ですが。
別の番組でも
2020年10月21日の「ホンマでっか!?TV」では、この時代に珍しい読書家としても有名な兼近さんは、何かに集中してしまうとまったく周りのことが聞こえなくなってしまうという話をされていました。それは特に読書をしているときに起こるそうで、体感30秒くらいなのに気がづけば2時間くらい経っていることがあるとのこと。
これはいわゆる「過集中」という現象で、発達障害を持つ人に起こりがちです。私もよくありますし、特に読書しているときに起こるというのは私と同じなので勝手に親近感を持ってしまいました(笑)私の場合は、授業のチャイムが鳴っているのにも気づかず、授業が始まっているのにずっと読書していたこともあります。
さらに兼近さんは集中しすぎて呼吸することすら忘れてしまい、苦しくなったこともあるとのこと。ここまで集中できるのも一種の才能かもしれませんね。
兼近さんの言葉に救われる
話を戻して、前述のハートネットTVでの兼近さんの締めの言葉
「結局、(勉強を)しなかったからこの場で、ここ(ハートネットTV)でみんなとお話できているという事実もあるので。あのとき勉強ができなくて、みんなと一緒のこと過ごせなかったからよかったのかな、っていう、ちょっとよくわかんないことにもなってる(笑)」
そうですよね、人生何があるかわかりません。タカ君が自閉症と知的障害を持って生まれたことも何らかの意味があるのかもしれません。何十年か経って、これで良かったと思える日が来るのかなあ。
ちなみに、画像はまったく何も見ないで頭の中の記憶だけで描いた兼近さんですので似てないかもしれませんが私の中のイメージなので申し訳ございません。兼近さんがよくやる、この眉毛を片方上げるのって難しくてできないんですよねー
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