ここのところ最近の生活を書くことが多かったのですが、初心に帰ってタカくんの小さい頃の話を時系列的に書いていきたいと思います。
精神面のゆっくりした成長
まず、4歳も半ばのタカくんですが三語文の理解はまだおぼつかない状態でした。ゆっくり簡単に言えばなんとか理解できるときもあるという感じです。こんなふうなので、同年代の活発な男の子たちとはまったく話が合うはずもありませんでした。
また、ドッジボールなどの「目に見えないルール」というものが理解できません。ボールを投げられて当たったら外野に行く、という定型児には簡単なルールですが、タカくんには難しかったようです。これを前年度に行っていた療育の先生に相談したら
ドッジボールのコートと人のミニチュアの模型を作って視覚的に教えるしかないですね
だそうです。もともと体幹も弱くスポーツも大の苦手のタカくん、自分からやりたいわけでもないので卒園までドッジボールのルールはよくわからないままでした。同じような悩みをお持ちで根気がある方は模型を作って教えてみるのもいいかもしれません。私はやりませんでした…
同じように、タカくんはフルーツバスケットのルールもわかりませんでした。たしかに、見えないものの理解が苦手な発達障害児のタカくんに突然
あなたは「りんご(チーム)」だから、りんごって言われたら席を変わってね
なんて急に言われてもわからないでしょう。
ただ救いなのは、タカくんはその場にいることは苦手ではなく、加配(サポートしてくれる)の先生の助けで、ルールはわからないけどニコニコ参加していたらしいです。
目に見える物への興味
逆に、目に見える物、規則性のあるものへの興味はかなりありました。少し前から国内販売されている500種類以上の車の名前を言えるということを書いたことがありますが、各国のレーシングコースを形状だけでどこか言えたり、F-1チームの名前、国内レースのチーム名、スポンサー名のローマ字の形状から読み方を覚えるなど、自分の興味のあるものはすべて頭に入っていく感じです。
幼児教材もずっと取っていたのですがあまりにも興味を示さないのでこの頃にはやめてしまっていました。しかしひらがなにも興味を示し始め、三語文もあまり理解できないし全然しゃべれないのにひらがなはほとんどわかるようになっていました。ちなみに100均にあるひらがなポスターをお風呂の壁に貼って、お風呂で毎日教えてはいました。
ためしに100均で買ってみた日本地図の都道府県も次々と覚えていきました。
やっぱり会話は難しい
しかし、やっぱりまともな会話は難しく、たとえばアンパンマンは数回見るとセリフをすべて覚えてしまい、一人で最初からずっと繰り返しています。レースの実況などもずーっと一人でしています。これはいわゆるエコラリアと呼ばれるもので、他人が言った言葉をずっと繰り返すという自閉症児に多く見られる現象です。
タカくん、今日は保育園で何したの?
おーっとインからMOTUL AUTECH GT-Rが突っ込んでオーバーテイクーー!!
なんとなく楽しかったことはわかった
返事はするけどいつもチグハグな感じだし目は合わせてくれません。こんな日常ですが、療育に行っていたころよりは格段に進歩してきたと言えます。しかしまた、同年代の定型児と同じ生活をすることでコミュニケーション能力はまったくない反面、単純記憶は非常に得意であるという特徴も際立ち、やっぱりこの子は発達障害なんだなと思い知らされる毎日でした。
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