前回、書こうとしていたことが長くなってしまったので分けました。
療育センターの内容とは
まず、ミルクやオムツとともに生後五か月の妹を別室の託児所に預けます。こんなに小さい子を預けるなんて…気が咎めます。しかし、教室には親と発達支援を受ける子しか入ることができません。まだ何もよくわかっていなかった妹はスムーズに預けられたと思います。
その後、先生の弾くオルガンに合わせて全員で輪になって簡単なダンスを踊ります。もちろん長男はまったく興味がありません。突っ立っているだけです。これは保育園の療育教室と同じで、先が思いやられます。
その次は、全員で出席確認です。一人ずつ名前を呼ばれたら、大きく返事をして前に出ていき、自分の写真を選んでホワイトボードに貼ります。これもやっぱり全然できません。私がすべて誘導して、まるで人形使いのようです。まあ初日だからね…
すぐにトラブル発生
ところが「自分が一番が良かった!」と泣き出す子が現れます。その頃は知りませんでしたが、発達障害児で「一番になること」にこだわってしまう子がいるそうです。それ自体は良いことなのですが、普通の子と違うところは「一番になれないのならもうやらない!」と激しく泣いて暴れてしまいます。発達障害児は感情のコントロールが非常に苦手で、少しのことでもパニックになってしまう子がいます。
その頃は非常に無知だった私は「そんなことで泣かなくても」なんて思ってしまっていました。しかし療育センターの先生方は非常にこのような事態の収拾に精通していて、あっという間に場を収めてしまいます。
ここは市内でも最重度の情緒障害の子どもたちが集まる療育センターなので、みんないわゆる発達障害の典型と言われる症状が非常に激しい子が多く、しかし先生たちもその分専門的知識が非常に豊富で信用できる人たちでした。後々考えると、ここに来られたことは非常にラッキーでした。障害を隠して無理やり幼稚園に入れていたら今頃どうなっていたか…断ってきた幼稚園に感謝です。この前市議会でそこの幼稚園の理事長が「うちは発達障害児も積極的に受け入れております」とか発言していて、どの口が言うかとあきれましたけどね。まあそれは置いておくことにしましょう。
座っていられない理由
あと、黙って座っていられる子は少ないです。みんな途中で床に寝そべったり走りだそうとしたりしてしまいます。年度を三分の二くらい過ぎているのにです。座っていてもなんだかグニャグニャしていて、ピンと背筋を伸ばして先生の話を聞いている子はいません(まあそれができたらここにはいないのですが)。しかし、それはふざけているわけではないのです。発達障害児には体幹の弱い子が多く、ちゃんと座っているというのが非常に苦痛なのです。でも、普通の人はそんなこと知らないですよね。ふざけている、ちゃんとしなさい!と怒ってしまうと思います。
感覚が人と違って生きにくい子どもたち。彼らの生きづらさを少しずつ解消していく施設、それが療育センターなのです。
またまた長くなってしまったので後に続きます。
コメント
こんにちは、はじめまして…
文章がわかりやすくて、すっきりしていますね。
読みやすくてとてもいいです。
私は文章を書くのが苦手なので、羨ましいです。
まだ小さい赤ちゃんもいて、障害のあるお子さんを育てるのは本当に大変かと思いますが、くれぐれもお母さんの体調を崩さないように、無理のないように、気をつけてくださいね。
お優しいコメントありがとうございます。
今は主に過去の体験談を書いております。
現在に追いつくまで時間がかかると思いますが見守っていただけると嬉しいです。