保育園に通い始めたころ、一目でお察しの発達障害児だったタカくんに、急激な変化が訪れます。集団生活の成果なのか?それともそういう時期だったのか?
保育園の影響その1
まあ普通の子なら赤ちゃんの時点で母親や家族を認識できるのでしょうが、タカくんが母親に興味を持ちだしたのは普通の子なら年少さんの年齢である、3歳も終わりのころでした。
しかし、保育園にサポートの先生付きで入ってからというもの成長はめざましく、母親のことも妹のことも何となくわかってきたのです。もちろん言葉はほとんど出ていませんし4歳だけど二語文くらいまでしか理解できませんが、これは大きな一歩です。
一番びっくりしたのはなんと、入園してからしばらくしたころ、1歳の妹がお茶をこぼしたら、雑巾を持ってくるように!また、別の日に妹が服を濡らしてしまったら、着替えを持ってきてくれたのです!これが集団の力なのでしょうか?
おそらく、保育園で誰かが何かをこぼしたときに見た光景を真似したのでしょう。タカくんが感情をあらわすようになったのは、母親のことを認識し始めたのと同じ3歳の終わりのころです。それまでは、しゃべれないため何を考えているのかよくわかりませんでしたから。これは妹というものを認識し始めたきざしなのか?
保育園の影響その2
保育園の影響と思われる行動はほかにもあります。母の私が疲れて寝転んでいると、なんと布団をかけてくれるようになったのです。これは、保育園で昼寝をしているときに覚えたのだと思われます。単なる模倣なのか、それとも私を思いやってくれたのかはわかりません。しかし、初めて発達障害児育児が少し報われたような気がしましたね。
保育園の影響その3
これは保育園の影響かどうかちょっとあいまいなのですが、タカくんはベビー布団に並々ならぬ執着がありました。4歳になっても、ベビー布団を押し入れにしまうとパニックを起こして号泣してしまい、何時間も止まりません。自分の大事なお布団が無くなってしまうと思ってしまうのでしょうか。
「寝るときに出すから大丈夫だよ」などと言っても通じるわけがありません。このころはタカくんは時間の概念がまだあいまいだったのです。朝に起きて、暗くなったら寝るんだよということはあまり理解していませんでした。三語文も簡単な文をゆっくり言ってようやく理解できるかできないかくらいです。そのため、なぜ布団を片付けるのかもわかっていなかったと思います。仕方なくベビー布団はいつも出しっぱなしにしていました。
しかし、保育園ではお昼寝タイムがあり、お昼寝の時間になると必ずお布団が出てきて、お昼寝が終わると当然所定の場所(見える場所)に片付けられます。そのため、お布団は寝るときには必ず出てくるものなのだと理解できたように思います。保育園に通い始めてから、ベビー布団を押し入れにしまっても泣かなくなりました。
療育センターと違い、保育園は健常の子どもたちがたくさんいる場所です。言葉があまりしゃべれないためほかの子どもたちとは遊ぶことができませんが、集団にいるというだけでもよい影響があらわれてきたのかもしれません。
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