紆余曲折を経て、本格的に療育センターに通うことになった私たち。火曜日は保育園に設置されている発達支援教室、水曜日と木曜日は療育センターへ通うことになりました。療育というものに正直そこまで期待はしていませんでした。しかし、これが私と長男の運命を変える出来事になったと思います。
幸先悪く発進
療育センターは私たちは水木で、月~木のクラスもあるのですが、そちらは定員いっぱいとのことです。こんな田舎の小さな町にそんなに発達支援を受けなければならない子供がいるのかと正直驚きました。定員は各日15人です。ほかに、肢体不自由の子やダウン症の子などは別でマンツーマンで訓練を受けていました。
その日はあわただしく洗濯などの家事をすませ、長男の朝ご飯を食べさせ、まだ五か月の下の子を授乳し、足りない分をミルクを飲ませ、三人分のお茶と白湯をつめ、長男の大きなオムツと下の子の小さなオムツを確認し、ギリギリ何とか間に合う!さあ出かけよう!としたとき長男が牛乳をバシャーン!たまたま近くにあった畳んだ洗濯ものやら、床に転がったままのたくさんのおもちゃ、拭きにくい椅子の裏などすべてが牛乳まみれ…でももう拭く暇もないのでそのままで出かけなければなりませんでした。ADHDの私には、時間をうまく管理することができずいつもギリギリです。なのに、長男や赤ちゃんまでいるので予定が狂いまくるのです。
いざ療育センターへ
まず療育センターに行くまでにある一つの試練は、長男(このときもうすぐ三歳)をチャイルドシートに座らせることです。ふざけてしまってまず座りませんし、ベルトが嫌なのですぐに脱走しようとします。優しく言おうが怒って言おうがまったく指示が通りません。これが毎朝非常にゆううつでした。五か月の妹もいるので、こちらも思うように身動きが取れません。悪戦苦闘しながら長男をチャイルドシートに座らせ、眠い目をこすりながらようやく出発です。
ようやく療育センターにつくと、長い屋外階段があるのでそれをのぼるのがまた一苦労です。背中には赤ちゃん、肩には大荷物、右手には多動MAXの長男で、雨でも降った日にはそれだけで大仕事になります。階段がわりと急でのぼるのを嫌がることもあり、一階にしてほしかったなと思いました。
いきなり子どもの行動に困っている人に遭遇
しかし、その階段まですら来られない子もいます。うちは初めての場所も特に嫌がらないタイプだったのですが、いわゆる場所見知り(初めての場所を極度に嫌がる)の子もおり、一番ひどい子は駐車場で車から降りることができずにパニックを起こしていました。
そのママさんも困っていて、でも初めて来た私には声をかけることはできなくて。なんとかかんとかその子を教室に連れてきたものの、ママさんはすみっこで膝を抱えて泣いています。その子はパニックでずっと号泣しています。
始まるまでは自由時間なので、前回の見学時に見た高速よつんばい移動の子や、積み木をひたすらまっすぐ並べる子、人が使っているおもちゃを前触れなしに取っていく子、とにかく奇声を上げて教室中を走り回っている子など、かなり個性的なタイプの子どもたちが集まっています。長男の子育ては大変だと思っていたけど、上には上がいる。
私ってけっこう大変な場所に来てしまったのかもしれない!
いまさらですが、そんな不安にかられながら第一日が始まっていったのです。つづく
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