この二歳~三歳くらいのときに、生きていく上での最優先事項ではないのですが自閉症育児で困ったことがありました。
散髪ができない
それは理容院での散髪です。これは困っている人が多いのではないでしょうか?普通の子どもでも怖がる子はいると思います。ましてや自閉症なら、初めての場所や事柄は苦手なことが多いです。御多分にもれず、うちの長男もそうでした。
男の子というのは、女の子よりも家で髪を切るハードルが高いですよね。なのでうちも近くの散髪屋さんに連れて行きましたが、とにかくまったくダメでした。私と夫ではげましたり、大丈夫だよと声をかけてあげましたがパニック状態になった長男にはそんな声は届きません。
かわいらしい動物のケープをつけてもらい、若いお兄さんに散髪してもらいましたが、何をどうやっても泣き叫んでしまい、断念しました。お兄さんも、動物のイラストで気をそらそうとしたり頑張ってくれましたが、これ以上無理やりやってしまうと、トラウマになってしまうからやめたほうがいいですと言われました。
原因
自閉症の子どもは、初めての場所、初めてのこと、予測のつかないことが苦手な傾向があります。鏡で覆われた知らない場所に連れてこられて、大きな椅子に座らされて、変な布(ケープ)で体の自由を奪われて、知らないお兄さんがハサミを持って迫ってくる!これはパニックを起こして当然ですよね。
しかしながら、その頃の私はそんなことを何も知りませんでした。ネットなどで勉強すれば良かったのかもしれませんが、自閉症育児はやはり具体的にどうすればいいのかというのは、実際に母子通園をして訓練を受けないと難しいところがあります。
対策
結局、応急対策として、家で散髪することにしました。動画サイトなどを見てなんとか散髪するのですが、思った以上に人間の髪というのは切りにくく、まったくうまくいきません。結局保育園の年長まで文明開化の音がしそうなザンギリ頭が続きました。自分の家で親が散髪するのは大丈夫だったようです。ケープは嫌いですぐ脱いでしまうので、髪の毛だらけになってしまい、その後シャワーで洗い流すということをしていました。
今思えばですが、理容院に行く前に最初にやってあげることがあったと思います。
- どこに行くのか説明する
- 何をするのか、絵を使って説明する
- 髪を切るといいことがある(かっこよくなる)と説明する
- できれば家で散髪ごっこなどをして慣れさせる
こうすれば、長男の心の負担を少なくしてあげることができたのかなと反省しています。自閉症の子どもは、先の見通しをはっきりさせてあげないと不安になってしまうからです。それと、視覚優位といって、耳で聞いたものより目で見たもののほうが頭に残りやすいからです。だから、いくら言葉で大丈夫だよと説明してもわからなかったのです。それに、一度悪印象を持ってしまったものを受け入れるまでにはとほうもない時間がかかりますので、最初にどうやっていい印象を持って理美容室に行けるかが非常に重要になってきます。
子どもが散髪に行けなくて困っている皆さんもためしてみてはどうでしょうか?
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