DQ58の発達障害児が年中で初めての保育園運動会に挑む

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保育園(年中)

 たいていの親にとっては楽しみで晴れがましい我が子の運動会や発表会などの行事ごと。しかし、発達障害児の親にとってはまさに心配と不安だらけの心身ともに疲れる行事なのです。

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タカくんは超視覚優位

 保育園ではなんとなく集団生活に慣れてきたタカくん。年中ですが三語文がやっと理解できるかできないかくらいの言語能力のため、担任の先生の集団指示に従うのは難しく、なんとなく周りが動くから自分も動くみたいな感じで生活していたようです。

 自閉症の子に多いと言われている極端な視覚優位(目で見た情報はすぐわかるが耳から聞こえてきた情報はうまく処理できない)のため、2ヵ月前に見た水族館の魚の名前を憶えていたり、1ヵ月前に行った大きな病院の隔離室にあったオモチャで遊びたいと言って、目的の部屋にまっしぐらに走っていったりと、カタログ的な記憶や地理的な記憶は良いようです。

 びっくりしたのは、一年前に塗っていた肌荒れの薬の名前を覚えていて、一年後に「かゆいから〇〇がほしい」と言い出したことです。たしかに塗るときに「〇〇塗るよー」とは毎回言ってたような気はしますが、二語文くらいしかまともにしゃべれないくらいの三歳の時のことをまさか覚えているとは。

 ほかにも、半年ぶりに行った超広大な遊園地のお目当ての場所にゲートから一目散に走って行ってたどり着くなど、言語能力が極端に低いかわりと言ってはなんですが、映像記憶は得意だったようです。この特性は少し弱まりましたが小4になった今でも傾向はかなりあります。

 そんなタカくんに、集団でお遊戯やらかけっこやらできるのか?いやできそうにない…

はたして集団行動できるのか?

 運動会そのものは療育センターで一度やったことはあります。療育センターでは、保育園や幼稚園に入った時に初めての経験でパニックにならないよう、保育園行事みたいなことは全部やってくれるのです。

 しかし、もちろん毎日練習したりとかはしませんし、みんなでお遊戯もありません。ここに詳しく書いています。

 担任や加配の先生によるとタカくんは最初は運動会の意味もわからず(まあそれは私もわかりませんが笑)お遊戯などは気が乗らなければ参加しなかったりしていたようです。かけっこも、一人だけその場でクルクル回ってしまったりして、全然できなかったみたいです。

miki
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もし運動会でおかしな行動をしたり泣き叫んだりして雰囲気をぶち壊してしまったらどうしよう!ただでさえ浮いてるのに、白い目で見られてますますクラスで浮いてしまう…

 我が子の成長の楽しみより不安が大きくて、気が気でないまま当日を迎えました。

運動会当日

 そして運動会当日。最初の園児全員でのお遊戯は、みんなが一生懸命踊る中ずっと棒立ち。たまーに手を上にあげるところくらいしかできません。しかし、途中で移動するところは一生懸命周りに合わせて走っていました。少しずつですが、周囲と合わせるということがわかってきているみたいです。

 次の玉入れでは、楽しく参加できました。玉をカゴに入れるだけなので簡単ですし楽しいですもんね。

 最後の関門、徒競走。保育園のトラックは非常に小さく、一周30mくらいしかないと思います。そして、走るところがわかりやすいように50cm間隔で目印が置いてあります。年中にもなると男子はけっこうバチバチなんですが、他人というものがよくわかっていないタカくんは、一位になりたいとか速く走りたいとかいう感情はありません。

miki
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とにかく悪目立ちして満場の拍手でゴールするとかやめてほしいな。なんとか目立たないでやりすごしてほしい…

 結果、タカくんは練習通りスタートの合図でスタートしてゴールまで走ることができました。もちろん途中で走る場所がわからなって立ち止まってしまったり、走ることがわからなくなって歩いてしまったり、トラック沿いに走れなくて大幅にショートカットしてしまったり(それでももちろんダントツのビリ)と色々ありましたが、心配していたパニックなどもなく、無事に初めての本物の運動会を終わることができました。タカくんの成長にホッと胸をなでおろした私なのでした。

保育園のやさしさ

 ところで、タカくんのクラスにはもう一人自閉症の子がいて、その子もわりと重度でした。たぶんタカくんより知的には上だと思いますが自閉度もタカくんより上だと思います。その子は自閉症によく見られるこだわりの強い子で、決められたルールは絶対に破ってはいけないというこだわりが特に強い子でした。

 その保育園はふだん「園庭に出たら帽子をかぶる」というルールで運営されているのですが、運動会の日だけは特別に帽子をかぶらずタスキで園庭に出ることになっていました。しかしその子は「園庭では帽子をかぶる」というルールにこだわりが強く、絶対に帽子を脱ごうとはしません。自閉症特有のこだわりと融通の利かなさが困った場面で出てきてしまったのです。

 たぶん私立のお勉強園などでしたら遠回しに欠席を促されると思うのですが、この園は違いました。

 なんとその子ひとりのために、その年だけは全員が帽子をかぶってその上からタスキで運動会をしてくれることになったそうです。一人だけ帽子をかぶって目立ってしまうとかわいそうだからという先生たちの配慮でした。

 最初はタカくんの入園を私立の幼稚園から断られて最悪の気持ちだった私ですが、

miki
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あのとき私立幼稚園を断られてよかったのかもしれない。ノンビリゆったりした公立保育園で、発達障害に理解ある先生方に囲まれてゆっくり成長していけばいいのかもしれない。

 と思える出来事でした。

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夫激務、両家両親遠距離、友達ゼロの高齢アラフィフぽんこつメタボADHDママが自閉症児を子育て中!

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